■本採用拒否は簡単にできるか
正社員資格で入社した場合、3~6カ月の試用期間を設けるのが一般的である。労働基準法第21条には解雇予告並びに解雇予告手当の適用免除の1つとして、「試の使用期間」というのがあるが、この期間はわずか14日。それを超えた場合には適用猶予されない。一方、民間企業が設ける試用期間は、この法規定を上回って設定するのが通常だが、期間は1年を超えるものや期間延長を複数回行うものは、公序に反するとされる。ともあれ、試用期間中の労働契約は、解約権(解雇権)の発動を留保するかわりとして、本採用された正社員の解雇に比べ条件の緩和を期待している。ただ、入社から「期間の定めの無い労働契約」は進行しているので、極端な事務能力不足や経歴詐称などを除けば、本採用拒否が肯定される可能性は薄い。解雇権濫用法理が準用されるとみた方が確かだ。


